柴垣敏久も苦笑する積極的なアピール問題


常に仕事がある人は、当然有能な人も多いですが、そこまで有能ではない人でも仕事にありつけている人がいます。こうした人は基本的にアピールが上手で、自分は仕事ができるという雰囲気を醸し出します。この雰囲気に日本人は非常に弱く、政治でも雰囲気づくりのうまい政党に票を入れてしまい、結局何も変わっていないという状況を何十年も続けているのです。

柴垣敏久さん自身はあまりアピールをしないこともあってか、割を食う経験も結構あったのだとか。もちろんアピールをしないメリットもあるのですが、今まで出会った人の中には積極的なアピールに苦笑してしまったこともあったそうです。柴垣敏久さんの過去の経験なども踏まえて、ご紹介します。

なんでもやります!を真に受けたらダメ

積極的なアピールをする人は不思議と「なんでもやります!」という言葉を使い、どんな小さな仕事でもなんでも引き受けようとします。その姿勢自体は決して悪いものではなく、むしろ素晴らしい姿勢であると柴垣敏久さんは考えています。ただ、「なんでもやります!」と言う人が本当になんでもやるかと言えば、実際は疑わしい部分が大きいとも柴垣敏久さんは考えており、警戒すべきフレーズとも。

なんでもやります!というフレーズは、仕事を与える側からすれば額面通りの意味合いにしか捉えません。しかし、なんでもやります!とアピールする側は、どんな仕事でも引き受ける覚悟があります!という意味合いで使っており、本当に小さな仕事が来たり、誰もやりたがらない仕事が舞い込んだりしたら案外嫌がる人が多いです。なんでもやります!というフレーズはウソだったのかと仕事を与える側は思ってしまいます。

しかし、なんでもやります!とアピールした側は単なるアピールなので、そのことで難色を示されたところで逆ギレのような状態に。なんでもやります!とアピールするのは一見すると良さそうに見えますが、実際のところは、誰にとっても得がなく、場合によっては言って損をするような形になると柴垣敏久さんは考えます。

アピールはレスポンスの早さでできる

柴垣敏久さんは後輩からアドバイスを求められることがあり、上司にどのようなアピールをすればいいかと尋ねられることがあるそうです。先ほどから紹介している、「なんでもやります!」アピールは避けた方がいいと伝え、もしやるのであればレスポンスをすぐに返すなど、言われたことをすぐに行ってすぐに形にすることがアピールにつながるとアドバイスを返しているそうです。

柴垣敏久さんの考えとして、なんでもやります!は単なる意気込みに過ぎず、やりたくない仕事をもやらなきゃいけなくなり、下手をすればその仕事ばかりが来る可能性もあるのでおすすめできないのだとか。小さな仕事でもすぐにこなして完了したことを伝えれば、明らかにやる気があることがわかります。処理能力もそれなりにあり、この人ならば仕事を任してもいいかもしれないと思えるようになるのです。

フリーランスとして働く柴垣敏久さんの友人も、レスポンスをすぐに返すことを心がけているのだとか。時間がかかってしまうと、後回しにされている印象を受けますが、素早い動きを見せてくれると最優先で対応してくれていると思えます。柴垣敏久さんはこの話を聞いて、できるだけ素早く動けるようにし、決して後回しをしないように心がけているそうです。

アピールは基本的に空回ると思うべし

柴垣敏久さんは、過度なアピールは逆効果であるとともに、基本的にアピールは空回りをしてしまうものであると考えた方がいいと主張したいそうです。アピールした方がいいとよく言われますが、結局空気も読まずにアピールをしてもうっとうしいだけで、そのような場面でアピールして好感触だった人は自らも空気を読まずにアピールをした人間であり、後々に振り回される可能性はあると考えた方がいいとのこと。

確かに、アピールをやり過ぎる人は周りの事を考えておらず、自分の事だけしか頭に入っていません。もちろん気を遣い過ぎるのはマイナスですが、気を遣わさなすぎるのもまたもっと大きなマイナスになるのです。アピールは基本的に空回りをすると考えれば、どこでどのように効果的にアピールをしていけばいいかを自分なりに考えることができるようになります。

柴垣敏久さん自身もアピールをして仕事を勝ち取ってきたケースがあります。しかし、勝ち取ったらそこでおしまいなのではなく、勝ち取ったからこそしっかりと結果を出さなければなりません。いわばアピールで勝ち取るのはスタートラインに過ぎないのです。そのことをわかってアピールを行えるかどうかが重要です。


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